北海道散歩道:帯平市広尾線の「愛国駅」と「幸福駅」


「愛国駅」と「幸福駅」は北海道に実在していた国鉄、旧広尾線の駅名です。現在は観光スポットとして両駅とも健在です。愛国駅では入館料無料でパネル展示などで当時の様子や切符などを見ることもできます。

この愛国駅と幸福駅が有名になったきっかけは昭和48年国営放送の紀行番組「新日本紀行」にて取り上げられたことによります。以降「愛国から幸福ゆき」という切符が一躍人気となりました。昭和49年にはこの両駅をモデルとした歌も発売され、のべ数百万人の観光客が縁起の良い切符を求め殺到し広尾線の「愛国駅」と「幸福駅」は単に交通手段としてではない切符の販売方法として、記念入場券で収益を上げるというビジネスモデルを確立しました。

昭和62年の広尾線の廃線とともに廃駅となった両駅ですが、観光地として保存されており売店で「愛の国から幸福へ」という当時の切符のレプリカも販売されているほか、十勝バスでも同様の表記の乗車券が手に入れられます。
また、幸福駅では「ハッピーセレモニー」というイベント体験ができます。結婚式を模しているのでタキシードとウェディングドレスやブーケ、ベールなどを一式レンタルしての記念撮影も可能です。ブームから40年を過ぎた今、PRキャラクターの登場やリニューアルなどを経て「古くて新しい」というコンセプトのもと再観光地化が進み、また当時のように名刺など貼付ける観光客が訪れています。

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